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「パルコ劇場 sisters(長塚圭史作、演出)」 [松さん]

「番外編」

「パルコ劇場 sisters(長塚圭史作、演出)」

昨年から、本当に精力的に活動している
ボクの女神「松たか子さん」
彼女が挑む今年2本目の舞台
評判ばかり耳にしている長塚さんの演目
期待が膨らみすぎてしまった体を引きずりながら
1番苦手とする街渋谷へと向かいました・・・・・

殺られました!重く暗い世界に引きずり込まれ ソレが、自分の生きる世界だと知らされた作品でした

「家族(血縁)」をテーマに、パルコ劇場で演じられる3本目の作品
過去2作を観ていないので、ナントもいえませんが
日常に潜む狂気と正気のバランスとでも言えば良いのか
人間一人一人の感情(精神)の差を、コレほどまでに真っ直ぐに観せてくれた作品は
少ないボクの演劇鑑賞の中では、初めての事でした

うらぶれたホテルの一室で繰り広げられる愛の物語
地方都市、ホテルの部屋、家族、親子、夫婦
劇中で語られる「小さな王国」と取れる、様々なシチュエーションの中
近親相姦、トラウマからの性癖や精神バランス
大人(親)のエゴと、こズルさに翻弄される少女たちの姿
捨てられる悲しみと恐怖、捨てられない愛情と捨てる愛情
亀裂の入ったホテルの一室で語られる様々な愛(狂気)の物語
コンナに息をするのも忘れる位、舞台に集中したのは
野田秀樹さんの「オイル」を観た時以来だと思います
デフォルメされているとは言え
「モウ、ココまで描かなくても・・・」と思えるくらい
自分で傷口を広げている長塚さんの演出は、久々の衝撃でした
人には言えない過去
ソレは毒であったり、蜜でもあると思います
自分の考え方が全て正しくないと悟った時に
ソノ過去と、どう渡り合ってゆくのかを描いているとも思うコノ作品
観終った現在も、いろんな事を考えてしまいます
自分たちだけがよければイイという愛はスキではアリマセンが
ソレを貫き通す姿を見せられた時にドンナ感情を持つのか?
松さん演じる「馨」と同じ目線で、突きつけられた難題に今も向かっています
本当に、衝撃的でスバラシイ作品でした

松さんは・・・・・
今まで観た事も無い彼女がソコに佇んでいました
所在無げな視線、空回りな会話、イツも何かに怯えている生活
登場一発目から、いつもの彼女ではアリマセンでした
ドンドン過去と向き合うことになる展開の中
凄まじい力を体から放出しながら、傷口を見せ続ける松さんがソコにはいました
「過去を隠し、怯えながら生きている新妻」
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コンナ役柄を、彼女はシッカリと確実に演じてくれます
白目をむきながら語り続ける終盤の演技は本当にスバラシく
カーテンコールの表情もいつもとは別人でした
一つ先の彼女の姿を見つめながら、今後の活躍に更なる期待が持てる
得るものが大きいスバラシイ舞台と演技にカンシャです
年末は、野田さんの舞台が決定しているみたいなので
期待は膨らむ一方です!
公式HP
http://www.parco-play.com/web/play/sisters/index.html
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