「縞模様のパジャマの少年」：魚屋の映画日記：SSブログ

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「縞模様のパジャマの少年」　[光TV] [編集]

「本日の１本」

「縞模様のパジャマの少年」

宣伝用写真を見る限りは
単純な、お涙頂戴の物語なのかなと思っていました
無料視聴で、何気なく見た作品は
短い時間に、タクサンの衝撃が隠された
涙も出ない作品でした

ナチスの軍人である父が赴任した収容所で語られる
子供達の物語は、戦争と言う狂気の中で生きる人々の哀しい物語
言葉が出ないラストシーンまで語られる様々なエピソード
反ナチスの家族がいると言うことを隠し続けながらユダヤ人を迫害する軍人
無垢な心に染み込んでゆく狂気の政策を鵜呑みにしてゆく少女
収容服をパジャマだと思い込み、プロバガンダ映画の映像を信じ込み
収容所の少年と交流を深めてゆく少年
様々なエピソードが、直接的な映像を排除した演出の中に
戦争の恐怖と狂気と残酷さを浮かび上がらせてゆきます

「彼はナゼお医者さんだったのに、イマはジャガイモの皮をむいているの？」
ソンナ少年の疑問に答えられない大人たち

軍人に脅かされ、お菓子をあげたことに嘘をつく少年
コドモ独特の考えを逆手にとった演出は、哀しすぎるラストで爆発します

二人の少年が辿る哀しい結末は想像していませんでした
戦時中、世界中ソノ時代に生きてきた人々それぞれに物語があると思います
イマの時代に語られ始めた物語は、イマまでの描き方とは違ったアプローチで
戦争がもたらす悲劇を訴えてきます
「人が人を殺し　人が人を犯し　人が人から奪う」
アプローチが違っても、根っこはココにあると思います
善悪とかで語られない哀しい現実
何度も戦争映画はモウ見たくないと思いながらも
人間の愚かさと平和の大切さを確認する為に
若い世代、辛い経験をした世代の、才能ある方たちのメッセージを
見続けてゆくことになりそうです

衝撃的な作品でした