SSブログ

「夢売るふたり」 [松さん]


「本日の一本」

「夢売るふたり」

西川美和監督
松たか子 阿部サダヲ主演

モウ
公開前から気になって、気になってた作品でした
お彼岸を堺に、嘘のように過ごしやすくなった東京の街で、コノ作品と向かい合えました






監督が今回描くのは男と女
ストレートな題材だからこそ、監督はドウ描くのか?
劇場が暗くなり、作品が映し出されます・・・・・

全編に張り巡らされた監督の思惑に
ボクは翻弄され、胸がざわついたままエンドロールを迎えました

小料理屋を営んでいた夫婦を襲った火事
すべてを失った二人が企てる手段は結婚詐欺
ソレも、妻が画策し、夫が実行するという展開
ココから始まる物語は、背筋が常に汗をかいているような展開でした

何かに満たされない女性たちの心の隙間に入り込む夫
ソレを見守り続けながら、パートを続ける妻
それぞれの行動をテンポよく見せながら
女の寂しさ、恐ろしさ、強さ、脆さ
男の弱さ、優しさ、傲慢さ、哀しさ
様々な姿が映し出されてゆきます

誰のために?
何のために?

最後の方は、モウ何が何だか分からなくなってきている姿も含め
夫婦と騙される女性たちの日常が淡々と語られてゆきます
多くの女性に希望の光を見せながら
自分たち夫婦は闇の中へ落ちてゆく
ソンナ感じにボクは思えたのですが
コノ作品は、見る人それぞれで、全く違ったモノになることでしょう

ソレにしても、女神松さんの演技っぷりと言ったら・・・・
スゴイとしか言い様がありません
舞台で見せる表情とは全く違った映画での演技
監督が要望していることを演じているだけなのか?
自分の中の闇の部分を見せているのか?
コノ作品の彼女は、ボクがイマまで見てきた松さんではありませんでした
詐欺を働いている夫を待つ姿が数回映し出されますが
ソノ時に魅せる表情(演技)がハンパじゃありません
ソシテ
気分がイラついた時にとる行動の演技
例えば、パンを食べる演技ひとつとっても
西川監督でなければ決して撮れなかった場面だと思います
新聞越しの視線
疑惑が確信になった時に魅せる眼差し
愛して、信じているハズなのに嫉妬してしまい
我慢を強いられる事への怒り
ホント
見たことのない松さんでした
いやぁ、ホント凄まじい演技です
なんでココまで書くのかというと
コノ作品の中の松さんは美しくないんです
綺麗とか、美しいとかで語られる女性ではないんですね
デモ惹かれてしまう女性とでも言いましょうか
監督が松さんを撮ると、コンナにも恐ろしくて、魅力的な女性になってしまうんですね
女はホント恐ろしいです

結局何が言いたいのかといいますと
ミナさんコノ作品、ゼヒご覧下さい
決して、さわやかな作品ではありませんが
男と女の情けない姿がコレでもかと出てきます
ソコがポイントだと思います

あぁ~!
見た人たちと語りたい作品だァ~!


nice!(4)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 4

コメント 2

non_0101

こんにちは。
あのぞわっとした視線のラストシーンといい、
観終わった後に語りたくなる作品でしたね~
この映画の松さんの存在感は只者ではありませんでした☆
by non_0101 (2012-10-01 23:52) 

魚河岸おじさん

>non_0101さん
こんにちは
監督の作品としては新境地だと思います
登場人物を少なくしてモウ少し短くてもいいかなとも思いました
松さんは凄すぎです
niceアリガトウございます

by 魚河岸おじさん (2012-10-07 15:36) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。