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「ラ・マンチャの男」 [松さん]

番外編 「至福のエンタ二週間」

「ラ・マンチャの男」 帝国劇場

番外編も本日が最後です。
松本幸四郎さんのライフワークともいえる舞台です。

2002年に一度この舞台は観ています。当時ヒロインのアルドンサ役を
松たか子さんが演じると聞き、松さん目当てで行ったのですが、
その舞台の素晴らしさに感動して帰ったのを思い出しました。

幸四郎さんの舞台は子供の頃から、歌舞伎、演劇、ミュージカルと
数々、観ていますがこの作品と「アマデウス」、それに本業の歌舞伎の演目
「勧進帳」の弁慶役がお気に入りです。

ミュージカル作品のこの舞台はミュージカルが苦手な私はあえて避けてきました。
しかし、先ほど書きましたように、不純な動機で観た舞台が、
今後何回も観たくなるような作品になるとは、面白いものです。

ドン・キホーテを主人公に人間の本質にせまり、どう生きるべきなのか、
自分の中の自分との葛藤、社会の中の価値観に疑問を持ちながら生きる苦しみ、
さまざま事が舞台から観客に投げつけられます。
狂気の世界をさまようキホーテ、その横で暖かく見守るサンチョ、
この二人の掛け合いは笑いと共に涙が出てくるほど素晴らしい関係です。
そこに絡むアバズレなのにキホーテと出合ってから自分の本心に
すこしづつ正直になってゆくアルドンサ、
それぞれが、円熟に近い演技の応酬で舞台はあっというまにクライマックスへ向かいます。
そこで聞こえてくる「見果てぬ夢」・・・・・・・・・
今回も泣いてしまいました。

舞台をあまり観ない方にこそ観て欲しい作品です。
今月いっぱい上演しています。ネットでは得チケなどで安く買えるみたいですので、
興味のわいた方は是非ご覧ください。
(なんで、宣伝しているんだろう?)


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