「バーバー」

「本日の一本」

「バーバー」

大好きなコーエン兄弟の作品です。

寡黙な床屋のほんの些細な願望から始まる殺人事件
物語はこれ以上書かないことにします。

「ファーゴ」のようなコーエン兄弟お得意の分野です。
普段の生活から一歩踏み出せない主人公
彼が勇気（悪意）をもって事を起こすと、とんでもない悲劇が連鎖的に起きます。
この兄弟が描く人間の悲しくも滑稽な姿は本当に心に響きます。
どうして人間と言う生き物は、自分勝手な生き物なのか？
先ずそんなところから話を始めて、だんだんと可笑しかったり、悲しかったり
その人の人生を素晴らしい編集能力で一つのドラマに仕立て上げてくれます。

恐ろしくきめ細かいモノクロの画面からにじみ出てくる、見た人それぞれの色
ひと時も画面から目を離せませんでした。

やること全て思い通りにならない主人公を見ながら
「ああ、人生そう簡単に事は運ばないなー」と
自分に少し照らし合わせながら見ていると
後何十年生きれるか分からないけど、しっかり惑わされずに生きようと
今日のところは思っている自分がいました。

バーバー ― DTSスペシャルエディション

• 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
• 発売日: 2002/12/21
• メディア: DVD

コメント 3

なんか、DVDはカラー版もありますよね。
私は劇場ではモノクロ、DVDではカラーで見たのですが、この映画はモノクロの方が断然良かったですね。
登場人物たちの陰鬱な雰囲気がぴったりでした。
by ピカチュウ (2005-09-27 16:18) 

はじめまして。
私もコーエン兄弟大好きです。異常にセンスのいい映像もさることながら、ほんのちょっとの出来事から歯車が狂い出す、その噛み合なくなってくる加減がとてもコーエン兄弟らしい作品だと思いました。
その微妙な「人生の岐路」をこんなに上手く撮る人たちはいないと思います。明るい岐路にしろ、暗い岐路にしろ・・・。
ちなみに記事違いですが、『プリシラ』も大好きですよ。
by tap (2005-09-27 22:36) 

＞ピカチュウさん
こんばんは
そうなんですかカラー版もあるとは！
でも、モノクロの方が僕もよいと思います。

＞tapさん
はじめまして。
コーエン兄弟の作品は本当に良いですよね
近いうちに全部見直してみることにします。
その時はまた遊びにに来てください、
「プリシラ」好きですか、それは何だか嬉しいです！
by 魚河岸おじさん (2005-09-27 23:20)