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「うつせみ」 [DVD]

「本日の一本」

「うつせみ」

新作が出るたびに気になって仕方がないのに
単館が多いため、なかなか劇場で見ることが出来ない
韓国のキム・ギドク監督の作品です

留守宅に忍び込み、気ままに生活している青年
暴力的な夫に縛られ、無感情な生活をしている女
青年が彼女の家に忍び込んだ時をきっかけに
二人は当ての無い秘密の旅に旅立ちます・・・・

相変わらず、何の説明もなしに、突然物語りは始まります
言葉を交わすことなく惹かれ合って行く男と女の姿
コレだけを淡々と映し出してゆく88分間
息が詰まる緊張感を全編に漂わせながらも
ゆっくりとそして美しく見せてくれます

頭で理解することが意味の無い作品とでも言いましょうか
目の前で行われている事が、夢か現実かなどと考えるよりも
人が惹かれあう美しさとそれに伴う残酷さを見せ付けられる
一筋縄では行かない作品です

監督の頭の中で造り出される物語は、いつもそうですが
弱い立場の人間が持つ純粋なまでの心と
自分だけが良ければいいといった、心の闇の部分までもを
真っ直ぐに映し出してしまうので、感動と言う一言では括れない
とても重たくてしばらく引きずってしまう描写が多く
見るときには覚悟がいる監督です

とても、リアルな感じがする生活空間の中で語られる人生の夢と毒
まだまだ、目が離せない監督です。

うつせみ

うつせみ

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • 発売日: 2006/08/25
  • メディア: DVD


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コメント 2

ken

僕は魚河岸おじさんの「観るときに覚悟がいる」という表現を読んで
腰が重くなっていたように思います。
僕にとってギドク作品は「ニュートラルな状態で観るべき映画」でした。
ヘタな先入観を持たずに、素で観るのがいいですね。
by ken (2007-04-11 12:51) 

魚河岸おじさん

>kenさん
こんにちは
ボクの場合はニュートラルで見ると
とんでもなく落ち込むか、考えさせられてしまうので
ビックリするのが分かっていながら構えてみても、ビックリする
みたいな感じの鑑賞方法になってしまいました
わかっていただけたでしょうか(笑)
ボキャブラリーが少ないもんで・・・・・
by 魚河岸おじさん (2007-04-13 16:02) 

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