「歩いても 歩いても」

「本日の一本」

「歩いても　歩いても」

カナリ前に見ていた作品なんです
トテモスバラシイ作品なんです
タクサンの人に見てもらいたい作品なんですが
記事を書くことが、ナカナカ出来ない作品でもありました

是枝監督の新作は
「誰も知らない」の時のように
夏が舞台の、心をざわつかせる
家族というコミュニティーを考えさせられる作品でした

１５年前に亡くなった長男の命日のために実家に集まる姉と次男家族
年老いた両親と過ごす家族の１日の姿を
まるで居間にいるような感覚で見続けるコノ作品
いつの時代も変わらない、日本の家族の姿がソコにはありました・・・・
家族がそろうことが嬉しくてたまらない母親
タクサンの料理でもてなそうとする姿
たわいもない、嫁への不満を語りながら作り続ける美味しい料理の数々
所在無き感じで、部屋から出ずらい父親の姿
言いたいことだけ言いながら、美味しいとこだけ持ってゆく長女夫婦
失業中で肩身が狭い次男夫婦
気を使いながらも、沸き起こってくる些細な不満
突然に訪れるささやかな優しさに触れる瞬間
言葉だけで終ってしまう調子のいい約束
笑っていたと思ったら、突然に始まる言い争い
誰もが、触れたことがあるような、家族のエピソードに溢れた
静かな、本当に静かなアンサンブル
大きなことが何も起こるはずもない、何でもない一日を追うことで見えてくる
家族のめんどくささと愛おしさが見事に描かれている作品です

俳優さんたちの、見事な演技の中で魅せられる家族の物語
特に、樹木希林さんとＹＯＵさんの芝居には脱帽です
お二人のやり取りを見れるだけで、コノ作品はＯＫかも知れません
マダ公開中ですので、未見の方はゼヒご覧下さい