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「おくりびと」 [映画(劇場)]

「本日の一本」

「おくりびと」

少し時間がたってしまいました
日曜日に見たモウ一本の作品の感想です

「納棺氏」
遺体を棺に納める仕事をする人
人の死を生業とする事を決めた人たちの姿を通して
「人をおくる、おくられる」という
極めて純粋な部分を、様々なエピソードで綴られてゆく物語
評判通りの、ステキな作品でした

「おくりびと」
ヨイ題名だと思います
人をおくる事
永遠の別れの瞬間、去来する様々な思いが丁寧に描かれており
決して、綺麗ごとでもなく、突飛でもなく
人が人をおくる姿を優しい眼差しで追っているところに好感が持てます

人から斜めに見られる職についた主人公
人をおくることの荘厳さに目覚め、シッカリと成長してゆく過程と
世の中とバランスに感じるジレンマをスパイスにした展開が
様々な世代で、心に響く場面の違いがハッキリと分かれる作品でもありました
劇場内、すすり泣く音が響いているのですが
お年を召した方が号泣した場面では、ボクは泣けませんでした
ソンナ事を、世代を超えて語り合える物語なのかも知れません

人の死を目の前にし、妻を相手に生きていることを実感しようとする主人公の姿
ボクが胸を締め付けられた最初のシーンはコレでした
コノ場面があったから、彼の成長してゆく部分がはしょられても
展開に抵抗感がなかったのかもしれません
近い人の死が、ささくれ立った友情や愛情を滑らかにしてくれる場面
わだかまりと、断片的な記憶がスッキリと晴れやかになるラストシーン
本当に、何度も見返したくなる作品でした

最後に
コノ作品の舞台は「山形県酒田市」
亡き母の故郷です
何の予習もしてなかったので、コノ設定にはヤラレマシタ
懐かしい方言の数々
母の愛した山々の姿
「ありがとのぉ」「せばのぉ」
ボクはちゃんと、母をおくれたのか?
ソンナ事も考えながら見てしまった作品でもあります

公式HP
http://www.okuribito.jp/
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Sho

本当に、いい言葉ですね。「おくりびと」。
魚河岸おじさんの記事、何度も「ああ、なるほどなあ・・・」と思いながら
読ませていただきました。
by Sho (2008-10-12 08:27) 

みなみー

ホントによかったです。
最初、仕事のあとに肉を食べられなかったモックンが、フライドチキンをバクバク食べられるようになっていましたよね。
慣れるもんなんだな~って、つまんないことに感心してしまいました。

人の死は、疎遠だった人を会わせてくれて、和解させてくれて、
そんな力がありますね。
故人の最期の想いが届くのでしょうか。
by みなみー (2008-10-12 10:27) 

魚河岸おじさん

>noelさん
おはようございます
niceアリガトウございます

>shoさん
おはようございます
人間の本質とでも言いましょうか
自然に出てくる優しさに溢れた作品だと思います
niceアリガトウございます

>みなみーさん
おはようございます
そうですね、食のシーンも重要ですね
人と人が、人をおくる
単純な物語なのに、深さが際立ちます
niceアリガトウございます


by 魚河岸おじさん (2008-10-13 08:54) 

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