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「太陽の傷」 [DVD]

「本日の一本」

「太陽の傷」

三池崇史監督 哀川翔主演の
大きな括りで言えば、ホラー映画かもしれない作品です

幼い娘と妻
ささやかな家庭を持つ男が直面する現代社会の恐怖
弱者を暴行している中学生を止めてから始まる地獄が
監督らしい、突拍子もない展開になろうとも
心の奥に、言いようのない理不尽さだけが残る作品でした

モラルとは?
そんなことを考えさせられる物語
自分の物差しで判断する中で起きる理不尽
暴力から生まれる暴力
何も解決しないことは分かっていっても
身内が殺されたときに起きる感情は復讐しかないと
素直に言い切れる自分もいます
モラルを飛び越えた暴力の連鎖を見せ付けられることで
多くの「?」が頭の中を駆け巡ります


少年法に守られた犯罪
ネットから広がる犯罪
被害者でありながら、マスコミから一方的に攻撃される恐怖
「タダ人を殺してみたい・・・」と集まる少年たち
何も分からない保護観察の人たち
犯罪者の弁護をする人たちの言葉
犯罪者と被害者の姿を通して
現代社会を自然に映し出す監督の視線
関わりたくもない世界ですが
関わってしまったときに、どう行動するのか?
見つからない答えを探し続ける気がします

多様化し、疑心暗鬼になる事が当たり前になってしまった今
普通に生きる事の難しさを痛感します
「危ないものには近寄らない」
そう思いながらも、潜んでいる日常の狂気に飲み込まれないようにするしか
方法はないのでしょうか?
モラルとは?
人は皆、違う考えの生き物なのだから
道徳とか、正義とか、
決して交わらない哀しみの中、生き続ける事しか無い現実を
見せ付けられた作品です





太陽の傷 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: DVD



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