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「さまよう刃」 [DVD]

「本日の一本」

「さまよう刃」


東野圭吾原作の映画化です
最愛の娘を陵辱され殺された父親の復讐劇
原作未読のまま見始めましたが・・・・・



モウ見るのが辛くて辛くて・・・・
復讐の連鎖はいけないことだとわかっているつもりですが
最愛の人を理不尽に殺され、加害者は未成年と言うだけでお咎めなしでは
主人公のような行動に出るのもわからないわけではありません
本作が原作に忠実に描かれているのか未読のボクにはわかりませんが
さまよい始めた主人公と、追う刑事がたどり着く結末に少し違和感がありました
「死に匹敵する恐怖を与える事」
ソレを与えれば復讐は終わるのでしょうか?
犯行に加わった一人を殺し、モウ一人を追い始める時の気持から
長野の山中をさまよう間に気持の変化があったのでしょうか?
なんだか、物分りのイイ大人な部分が出てしまって、イマイチ入り込む事が出来ませんでした
怒り(哀しみ)の刃は剥き身になり、非人道的な行為に及ぶまでになる
ソコまで気持を追い詰めている主人公が
「わかればいいんだよ」とは言わないんじゃないかな
少なくてもボクは、そうは思わないから違和感があったのかもしれません
モチロン人を殺すことはいけないことです
人ではない者に人を殺されたと解釈しても、復讐はいけないことなんでしょう
その場に身を置かなければ、軽はずみなことは言えませんが
コノ物語に関して言えば、安易な着地にしてほしくなかったですね
ソレくらい重いテーマだと思います

最愛の娘を殺された教師の復讐劇「告白
幼稚な中学生を追い詰めてゆき、ラストに語る言葉たちとは
同じような解釈も出来るとは思いますが
明らかに重さが違っていますね

最愛の娘を亡くした主人公には未来(希望)はありません
殺した側の未来(将来)を心配する余裕なんてあるわけがないんです
「やられた側は忘れない、やった側は忘れてしまう」
青い鳥」の教師が語る言葉が、重くのしかかってきます
だからこそ
コノ終わり方に、ボクはナットクが行かないのかもしれません

ハリウッド映画的な終わらせ方ではいけない作品だったと思います





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ジャニスカ

こんにちは。これは重厚な映画でしたね。

長峰の気持ちの変化はやっぱり理解しがたいですよね。
ただ、原作を改変しなければ伝えたられなかった何かがこの映画にはあるんだと思います。

そもそも表現手段が異なれば表現過程も変わってくるのは当然のことで、私はこの映画を原作が持つ問題提起の本質をしっかりと捉えた素晴らしい作品だったと思っています。

原作との比較も興味深いですが、映画は映画として冷静に評価する姿勢も忘れたくないところです。
by ジャニスカ (2010-11-13 14:09) 

魚河岸おじさん

>ジャニスカさん
おはようございます

重すぎる作品でした

長峰の心の変化
理解できませんでしたね

そのことを書いた記事でした

ジャニスカさんの書かれていることは
充分に理解しているつもりです
映画にしか出来ないこと
コレがスバラシイと思います
ソレを期待して、日々映画を見ております

niceアリガトウございました

by 魚河岸おじさん (2010-11-14 08:03) 

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