「贖罪」

「番外編」

「贖罪」


ご無沙汰しております

またしても、映画から遠ざかってしまう生活が続いております
多くは語れませんが、GW後までは続きそうです

ソンナ生活の中、連続ドラマを追うことが日々のタノシミになってしまいました
先日終了した「ストロベリー・ナイト」　「運命の人」なんかもそうですが
HDのおかげで、日々に彩りを加えています

ソノ中でもイマ注目しているのは
WOWOWで放送されている「ドラマW」です
現在放送中の「推定有罪」も本日で終了ですが
毎週息をするのも忘れるくらいの緊張感で見ています

コノ作品の前に放送されていた「贖罪」
湊かなえ原作の物語は、ナント、黒沢清監督が演出しております
コンナ期待膨らむ作品は久しぶりなので
毎週ではなくイッキ見しようと決めてしまったのが災いしまして
鑑賞が、ズイブン遅くなってしまいました
が
期待にこたえる作品でした






アル田舎町で少女が殺害されます
直前まで遊んでいた４人の友だちに
少女の母親は
「犯人を見つけられないなら、私が納得する償いをしなさい」と告げます

あれから１５年
成人した少女たち４人の償いに、ボクは立ち会うことになります


湊かなえワールド炸裂の物語
演出が黒沢監督なれば
「告白」同様、一筋縄ではいかない作品でした

監督独特の廃墟感と乾燥感
血が通っている者（物）がひとつもないような感じが相変わらずで
キレイな部屋　生活感ある部屋　取調べ室　森　学校
スベテが大きなものに保管されている中で映し出されている感じがたまりません

ソコで語られる贖罪の物語は
歪で哀しい話でした

贖罪のため少女のままで成長した女性
贖罪のためキチンと生きようとした女性
贖罪のため美しく着飾ることを止めた女性
贖罪のために生きるのを否定した女性

４人の視線で語られる贖罪の物語は１５年後にそれぞれの結末を迎えます

が

ソコでは物語は終わりません
事件の根っこが見えてきます
ソコからは、更なる悲劇が待っていました

少女が死に至った、ホントウの原因が浮かび上がったとき
背筋が寒くなりました
真実が見えたときに思い起こされる少女たち４人の１５年間が
とてつもない哀しみと共に儚く崩れ去ります
どうしようもない喪失感に襲われます
湊かなえさん
アナタは相変わらずスサマジイ小説を書きますね
真実が見えたときに、人生を狂わされた少女たちは
モウ１５年を取り戻すことは出来ません
ソノ哀しみと
真実を知った母親を襲う喪失感を思うと
なんとも後味が悪くなります
ホントウにスゴイ作家さんです

怖いもの見たとか
他人の不幸とか
ソンナ物を通り越した次元で語られる彼女の物語

キチンと全作品読んでみようかな・・・・
心がシッカリしているときにしよう・・・・