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「天と地の間のどこか」 [映画(劇場)]

「本日の一本」

「天と地の間のどこか」

第25回TIFF鑑賞2作品目
コンペティション参加作品です

27日21時近くからの上映でした
上映後監督と主演女優のQ&Aが行われました
非常に内容が濃いQ&Aだったんですが、終電の時間が・・・・
モウ少し参加していたかったです

主演女優のネスリハン・アタギュルさんは女優賞を受賞しました
監督の演出にキチンと応えた演技は、受賞に値する演技でした





大都市と田舎を結ぶ街にあるドライヴイン
ソコで働く人たち
ソコに立ち寄る人たち
正しく、天国と地獄の間にあるような場所で描かれる物語は
ボクにとっては、全く新しい作品でした

鬱積した想いが充満した場所として描かれるドライヴイン
窓一枚隔てた世界は荒涼とした大地
気温も環境も変わらない場所から逃避しようとする少女の姿
アップを多用した演出が緊張感をもたらせます
表情一つで表現しなければならない緊張感
長回しのカメラワークと相まって、ひと時も気が抜けない作品でした
モノ凄い力が、撮る側も撮られる側にも必要だったことでしょう
暗い画面から描き出される出口のない生活
ソコから飛び出そうとする若者の苦悩
諦めた者たちの姿
我慢ができなかった者の姿
希望が絶望に変わる瞬間
一人の少女と周囲で起こる残酷な現実
見るのも辛くなってくる映像なんですが
アップと幻想的な撮影技法が見ることを止めさせてはくれません
荒涼とした大地を映し出す反面、セリフを極力抑えた人物描写が効いてきます
逃げないカメラワークに息を付くのも忘れるくらいでした

夢を持っても、叶うのは限られた人だけ
哀しすぎるラストシーンが希望と絶望を見せてくれます
天国と地獄
希望と絶望
天と地
監督がインスパイアされたと語っていたダンテの「神曲」の「煉獄」
天国と地獄の間にある「煉獄」
見事な解釈だと思います
鑑賞後じわじわと作品のスゴさが湧き上がる作品
久しぶりでした

今回「もう一人の息子」とサクラグランプリを争うのでは?との評判の作品
一作品しか見ていないので何とも言えませんが
グランプリ受賞してもおかしくない作品だと思います
日本での公開の希望してやみません




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